2023 SS|定番デザインをミニマムに。wjkのジャーマントレーナーシューズ。

2023 SS|定番デザインをミニマムに。wjkのジャーマントレーナーシューズ。 - wjk

ミリタリーデザインを得意とするwjkの2023 SSのラインナップでは、2013年のリリースから10年ぶりとなる、ジャーマントレーナーのミリタリーシューズを展開しています。今回はミリタリーシューズの定番とも言えるジャーマントレーナーの遍歴と、wjkのシューズの魅力をご紹介します。

 

neo g-army trainer

「ジャーマントレーナー」とは冷戦時代の最中、1970〜80年代に西ドイツ軍が使用していた訓練着であり、トレーニングシューズはマルジェラがそのデザインを採用したことで有名になりました。

  ジャーマントレーナーについては、こちらの記事でもご紹介しています

https://wjkproject.com/story09/story09

 

ジャーマントレーナーのトレーニングシューズの原型は、ドイツのダスラー兄弟が手がけたもの。ドイツを代表するスポーツブランドであるアディダスとプーマの創設者であるダスラー兄弟は、政治思想の行き違いを理由にブランドを分けるまでは、ドイツの小さな町ヘルツォーゲンアウラハに立ち上げた「ダスラー兄弟商会」で共に運動靴の製造に携わっていました。


後にミリタリーの室内用シューズとして転用されるジャーマントレーナーシューズは、元はアメリカ人の男子陸上選手であるジェシー・オーエンスが1936年のベルリンオリンピックに出場する際に特注され、ダズラー社がデザインしたものです。

実はこのシューズは、ドイツ軍が実際に製造していた中欧のスロバキアの工場で今も生産が続けられており、日本のタナカユニバーサルという企業が閉鎖する工場の設備をすべてを受け継ぎ技術を今に繋いでいます。

ミリタリーの定番アイテムとして長年愛されてきたこのデザインは数多くのブランドがリソースとして採用しており、喧嘩わかれしたアディダスとプーマも、商品を展開しています。

また、ジャーマントレーナーに惚れ込み、定番アイテムとして例年展開しているマルジェラは、リソースへのリスペクトの意味をこめてブランドアイテムには「レプリカ」と表記しています。

 

 

デザインディティール

 

今回wjkが展開する「neo g-army trainer」のカラーバリエーションはモノトーンのみの3色展開。先端部分のスウェード切り替えは排除し、スムースレザーのみを使用したミニマムなデザインにまとめています。


オリジナルデザインのアウトソールには、大量生産に適した飴色の天然ゴムのガムソールが使用されていますが、素材や細部にこだわった日本生産を続けてきたwjkではホワイトとブラックのセメント製法ソールを採用。表面にステッチを打ち、デザインアクセントとしています。


 

リソースのデザインをリスペクトしつつ、ソールはwjkの他シューズ同様に日本人の足に合った形状に。アッパー素材の牛革や随所にクッションを配した履き心地にもこだわり、長く履き続けられるアイテムに仕上げました。

細部までこだわった造りは、「ファッションブランドの靴は見た目重視で履き心地がイマイチ」というイメージとは一線を画す1足となっています。


 


 

高価なものを買うと、つい傷まないように着る頻度を減らしたり、汚れにくい場所にしか身に付けなくなってしまいがちですが、wjkのつくり手として「よいものほど、使い込んで欲しい」という想いがあります。


ケア方法やスタイリングに関する情報はいくらでも手に入りますが、誰かが提示する「正解」を探して調べるよりも、自分で正解をつくっていった方がより魅力的にものを育てていけると考えています。

昔よりも個性や多様性を表現しやすくなった現代だからこそ、古き良きデザインや、上質なものがまた新しい価値を見出していける時代なのではとも思います。

だからこそwjkでは、使い込むごとに味わいが増し、またその使用に耐え、ものが着用者に応えていくような「不変」と「普遍」を兼ね備えたものづくりを目指しています。

 

 

neo g-army trainer

¥49,500 TAX IN

ユーロミリタリーはもとより、ミリタリーシューズ全般を突出した存在感を放っているジャーマントレーナー。スーパーブランドからもデザインソースとされる優れたデザインのジャーマントレーナーをベースとし、ドイツ軍オリジナルデザインには極力手を加えずディテールを再考し、バランスワークのみで再構築。