【機能素材03】ニットデニム|タイトでもしなやかな着心地。タフで長く愛せるwjkのニットデニム素材。
wjk商品の中でも、生地のファンが多い「ニットデニム」。今回は初の試みとなる、パーカーとリブパンツのセットアップも展開しています。wjkのニットデニムの魅力と、2022春夏商品のこだわりをお伝えします。
長く楽しめて、味わいを増す素材でつくる服
wjkがニットデニム素材を取り入れはじめたのは、2015年の春夏コレクションからです。当時はデニム商品も人気がありましたが、スウェットのような穿き心地のジョガータイプデニムが流行り出した時期でした。
私たちはこのジョガータイプデニムをラインナップに加えるにあたり、単に穿きやすいだけではないwjkらしいインパクトのあるものを目指しました。
wjkが採用したのは、しっかりと太さのある糸で度目を詰めて織ったニットデニム生地。日本の岡山県にある生地産地で織られた「ドビー織」の生地で、表糸と裏糸で異なる糸を使用することで、表裏違った色合いの生地に仕上がります。
この生地は「ニットデニム」と呼ばれていますが、実際にはニットのような「編み物」ではなく「織り物」。
ニットの裏毛とは違いジャカードに近い織り物ですが、ニットのように体にフィットするしなやかさがあるのが特徴です。
例えば、一般的な15ozのデニムは本物のデニムらしい風格が楽しめる一方で、硬くゴワゴワとして穿きにくいものもありますが、同程度の厚みのニットデニムはしなやかでタイトなシルエットでも動きやすい着心地です。
表面に使う糸は、表面だけを染めるロープ染色を施し、デニム特有の「縦落ち」が楽しめるように。
こういった経年変化や加工による味わいを出すためには、生地自体が簡単にはヘタらないタフさが必要になるため、このニットデニムは最適な素材です。
度詰めでしっかりとした厚みがあるのにタイトに設計しても動きやすく、厚みがあることで体のラインを拾いすぎない。
さらに縦落ちなどの表情を楽しみながら長くご愛用いただける生地として、wjkではこのニットデニムを歴代のさまざまなアイテムに採用しています。
01|banana knit denim(OW)
2006年からバナナチノパンツをリリースしてから、wjkのロングセラー商品となっているバナナパンツ。
膝の外側に溜まりのある特徴的なフォルムのパンツで、視点が上にいくことで膝下がすっきりとスタイルアップして見えるパンツです。
縦の縫製ラインが後ろに向かってねじれるように立体的になっていて、バックスタイルにもこだわっています。
バナナパンツはカーブしたシルエット故に、直線的に裁断するよりも贅沢な生地使いをしています。
さらに、一度白色の生地で縫い上げたあとに顔料染めや反応染めを施す「製品染め」によって、エイジングしたような色落ちを楽しめるように仕上げています。
染色においても、B品が出やすく手間のかかる工程を選んでいますが、その分味わいのある風合いに仕上がっています。
短期間で寿命を迎えてしまうような弱い生地は、加工をしたり長年着用することでみすぼらしく劣化してしまいますが、こういった染色やエイジング加工が「味」として活きるのも、糸や織り方にこだわった強い生地を使っているからこそです。
02|riders parka
これまで展開してきたものとは異なるイメージのデニムセットアップ。パーカーはライダースを元にしたデザインで、前で少し生地が重なるセミダブル仕様にしています。
wjkらしく無駄を削いだデザインで、ポケットはシンプルにジップもなくしました。
インディゴのカラーは糸を茶金にすることでデニムらしさを。縫製は中縫いだけでなく外にもステッチを入れることで、2つの縫い目の間に凸凹としたアタリがでるようにしています。
パーカーとパンツで縫製の仕方を揃えることでセットアップとしての統一感を重視しつつ、シルエットはタイトなパンツとゆったりしたトップスでトレンドにもマッチしたバランスに。
フードは生地を二重にすることで、ヘタらずしっかりと立ち上がり美しいシルエットに。
さらに、安価なパーカーではついていないこともある見返し(服の裏側の補強部分)は、前のジップ部分だけでなく、肩から袖にかけてまで覆うように生地を使った「大見返し」になっていて、胸や肩のシルエットが綺麗に見える設計です。
また、オリジナルのジップにもこだわりが。滑りがよく、高級メゾンも使用しているYKKの「エクセラ」シリーズのダブル務歯を採用。
高級感の演出だけでなく、長く着用しても壊れにくいパーツを選ぶことにもこだわっています。
03|biker rib pants
バイカーパンツにスウェットパンツを掛け合わせたデザイン。本来のバイカーパンツは膝にキルティングの当て布などがありますが、生地の切り替えを施すだけにして、すっきりと無駄を削いだ設計にしています。
膝下はとくにタイトに、腰回りはやや余裕があるシルエットに。タイトなパンツに対してトップスは1サイズアップさせることで、トレンド感もあるバランスにしています。
タイトなシルエットの美しさへの追求やwjkらしさは残しつつ、トレンドを無視しすぎないアレンジを加えています。
生地から愛される服づくりを続けるために
wjkのパーカー商品は「フードがしっかりしていて良い」という評価をいただくことが多いですが、それは簡単にはヘタらない生地づくりと、その持ち味を活かすために妥協のない設計を積み重ねてきたからこそだと思います。
このニットデニムに関しても、他のシリーズ同様に「生地のファン」になってくださる方がとても多く、ニットデニム素材の商品をいくつもリピートしていただいています。ラインナップに無いシーズンには、わざわざお問合せをいただくほどです。
生地づくりからこだわり、長くその良さを伝えていく過程では当然飽きられてしまうこともあります。
ですが、続けなければブランドとしての「らしさ」を形づくることもまた難しい。
自分たちの服づくりのファンでいてくれる方々のためにも「続ける」ことと、開発し「変化していく」ことの両方を大切にしていきたいとwjkは考えています。
banana knit denim(OW) 30,800 TAX IN 現在はお取扱いがございません。 |
riders pants ¥38,500 TAX IN 現在はお取扱いがございません。 |
biker rib pants ¥35,200 TAX IN 現在はお取扱いがございません。 |