【ミリタリー02】ユーロ|多様な個性を昇華した、wjkのユーロミリタリー。
無骨で男らしさの強いアメリカ軍のミリタリーとは異なり、ひとつひとつにエレガントなテイストが感じられるヨーロッパのミリタリーウェア。元々テーラー技術が発達している地域ならではのこだわりと、ある意味軍服らしからぬ非合理的なデザイン性を再解釈したwjkのミリタリーを紹介します。
wjkが考えるミリタリー
wjkのミリタリーアイテムは、アメリカ軍M65、フランス軍M47、ドイツ軍German Trainerなど、各国軍の名作といわれるモデルを網羅。原型となるそれらのモデルに対して極力不必要なアレンジは加えず、オリジナルのデザイン要素を大切にしています。
別物へと変容してしまうようなアレンジはしない代わりに、ファッションアイテムとしての快適さとwjkらしさを打ち出しています。
素材や仕様はケアのしやすさ、普段使いのしやすさを大切にし、ファッションアイテムには不要な耐久性などを削ぐことで現代にフィットさせています。
その上で、実際に軍開発された素材を可能な限り使用したり、無骨さや迫力、ヴィンテージ感を作り出す緻密な加工には妥協しない。
細部にこだわったwjkのミリタリーは、本物の持つ魅力を残した「新品で買える古着」のような佇まいで男心をくすぐります。
01|vintage italy-army
イタリア軍のミリタリーパンツの代名詞とも言えるパラシュートアーミーパンツを原型としたパンツ。
一般的なミリタリーパンツの「6ポケット」とは違い、ワンタックのチノパンツがベースとなっています。
大胆に配した楕円形の膝当て、開いてセットされた裾ファスナーは、個性的でイタリア軍ならではの美意識を感じます。
物資不足の戦時中にあっても、ファッション大国の個性を遺憾なく発揮しているモデルです。
前後ポケットに付けたフラップでミリタリー感を加えつつ、膝当などの合理性だけでは考えつかないようなディティールは魅力として、そのまま採用しています。
タイトなシルエットを多く展開しているwjkですが、このパンツに関してはルーズなシルエットに。原型モデルにある裾部分のゴムは排除し、ファスナーオープン時にスッキリと履けるラインにしています。
カーキカラーのものはファスナーの生地をあえてベージュにすることで、古着の色褪せした味わいを再現しています。
ジッパーは、デザイン性が高く人気のあるスイスのriri社製のものを使用しています。一般的なジッパーと比べて高価なものですが、ディティールにもこだわったデザインとして採用しています。
縫い目を2本線にすることで生まれる凹凸(パッカリング)と、バイオウォッシュ加工で着古したような風合いに。
原型モデルではステッチに「バナナイエロー」と呼ばれる黄色い糸が使用されていますが、カジュアルさを抑えるために同系色にアレンジしています。
実際の古着では、このバナナイエローの糸はとても耐久性に乏しく切れやすい糸にも関わらず軍服に採用されています。
機能面で重要なはずの横ポケットは付いていないのにアールの美しさを重視した膝当てを付けたり、ステッチが膝当てよりも飛び出して縫ってあったり、実用性を重んじるアメリカ軍では考えられないようなディティール。
そこには、イタリア軍らしい大らかさと美意識が垣間見えます。
こういった細部の魅力は現物に近づけつつ、ファッションアイテムとしてwjkらしい再構築に手間をかけています。
02|g-army flight jacket
1980年代の西ドイツ軍、ドイツ連邦空軍「BLW(Bundes luft waffe)」のレザーフライトジャケットを原型としたレザージャケット。
このモデルはアメリカ軍のMA-1というモデルに酷似しており、襟がリブの立襟デザインになっていています。近年では機能面から化学繊維が採用されています。
MA-1と異なるポイントとして、五角形で作られたシガレットポケットがあり、ドイツ軍オリジナルのディティールとしてwjkでも採用しています。
アレンジとしては、原型モデルにない左右腰ポケットを追加しています。
また、原型モデルの裏地は遭難時に発見されやすいよう、裏返して着ると目立つ鮮やかなオレンジ色ですが、wjkでは目立たないブラウンカラーに。シルエットは、前後の生地パーツだけでなく「細腹(サイバラ)」と呼ばれる脇腹部分のパーツを使用することで、体にフィットさせています。
本来のレザー素材は、耐久性と安価なことから山羊革(ゴートレザー)が採用されていますが、こちらはオイルをふんだんに含ませたフランス製の馬革(オイルドフレンチホース)を採用。
wjkが初期から扱っている素材で、牛革に比べて厚みがあり、細かく尖った凹凸のある皺(シボ)が残りにくいのが特徴です。
これに縫製後、あえてシワ加工をすることでwjkらしい存在感を加えています。
このシワ加工の元となったのは、wjk創業のきっかけであるイタリアのファッションブランド「CARPE DIEM(カルペディエム)」。
レザーシャツを布製の筒にくしゃくしゃに入れて店頭に並べ、取り出したときに自然にできたシワを味わいとして売り出したアイディアにインスピレーションを受けています。
奇をてらわずに原型の持つディティールを丁寧に拾ったデザインに、wjkが創成期から取り入れているディティール加工。
そして革のパーツごとの色ムラや細かな染みなども、動物本来の個性として味わいを楽しめます。
ドイツ軍のミリタリーウェアは軍による処分や海外のコレクターも多く、オリジナルの古着の現存数が少ないと言われています。
古着ブームの中でレプリカは多く作られていますが、wjkでは単なる模造品にはないデザインを大切にしています。
中には、こういった高価なレザー商品に手が伸びにくい方も多いかもしれませんが、なるべく長く良いものを楽しんでもらうために、wjkでは再加工やメンテナンスのご相談にも可能な限り、応えるようにしています。
レディースほどコーディネートスタイルの手数が多くないメンズウェアだからこそ、その少ないアイテムに選んでもらえるような「本物」を。
そして、商品の状態にもよりますが、「すぐに買い替えを勧めない」。
本物を作るwjkのこだわりです。
いびつさも魅力として昇華する、wjkのユーロミリタリー
合理的で無駄がなく機能が充実したUSミリタリーとは対照的に、素朴で未成熟で凝ったものがない印象のユーロミリタリーは、その素朴さが魅力的です。
ミリタリーのスタンダードと言われるアメリカ軍のものと比較すると、いびつに感じたり、個性的で変わった印象や、つっこみどころさえ感じる。
その謎めいたディティールは見ると理由を知りたくなるし、思わず着てみたくなる魅力を秘めた「マイナーミリタリー」としてファンに愛されています。
多種多様な個性。ユーロミリタリーが持つその違和感を、無駄ではなく魅力として昇華しているのがwjkのユーロミリタリーです。
感じ方に個人差はあれど、本質的に「つまらない人」が存在しないのと同じように、合理性以外にも全ての要素が「不変的」「普遍的」魅力のソースになるとwjkは考えています。
店頭では、ミリタリー好きの方も唸る細部の仕上げを見て「パワーがある」「他とは違う」と言っていただくことの多いwjkのミリタリーシリーズ。
ミリタリーの文脈を大切に、奇をてらわず、それでいて古着の難点を解消した「最初から古着のように着られる大人のミリタリー」。
本気度のある再現性と、タウンユースが可能なライトなアレンジで、ビギナーにもフレンドリーなデザインに。それがwjkのユーロミリタリーです。
vintage italy-army ¥38,500 TAX IN ※現在はお取扱いがございません。 |
g-army flight jacket ¥187,000 TAX IN ※現在はお取扱いがございません。 |